デフレの小売業/卸売業・サービス業界での考察 顧客満足の価格戦略 商品価値を最大化し顧客満足を叶える独自の仕組み |
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デフレ状況下における小売業界の現状分析・考察
小売業/卸売業・サービス業界におけるデフレ状況下の現状をシステム的分析手法によりアナログ的考察をしてみたい思います。
1.デフレスパイラル状況下における小売業/卸売業・サービス業界の改善・問題の解決
具体的には以下の6つの問いにより、デフレ状況下における小売業/卸売業・サービス業界の現状を分析し、考察します。
設問1.デフレ状況下における小売業/卸売業・サービス業界に今何が起きているのですか?
当該業界で今現在起きている現象は何かを洗い出します。
1.人口の逓減傾向を背景に、商品が一通り普及し、景気低迷による買換え需要の冷込み。
2.恒常的日替わり特売セールによる浮動客の創造と値引きを前提の二重販売価格。
3.大量仕入で過剰分を横流しによる値崩れやカテゴリーキラー等乱立による価格破壊。
4.商品価格で一見客と馴染み客、顧客間で格差がない為、お得意客の不満が充満。
5.IT利用で価格情報の収集・比較が容易となり、商品選定と購買の選買分離が一般化。
6.リベート制、系列店制、建値制、返品制等商取引慣行の硬直化。
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により、益々過当競争が激化しています。
設問2.小売業/卸売業・サービス業者は何を変えたいのですか?
デフレ状況下においての経営者は何を変えたいと考えているのですか?
1.経済施策で需要増となる個人消費が増加する為のデフレスパイラルの脱却実現。
2.競合店舗間の過当競争を回避し、平生の商品売上の向上。
3.コストの削減を図り、売上高より利益増の収益性の向上。
4.特売品セールでの浮動客からMY店舗に忠実な固定客の囲い込み。
5.商品のライフサイクルの適正化及び仕入量の適正化。
6.商取引慣行改善による事務処理の簡素化でSCMの機能復活。
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により、企業の収益性の向上を図りたい。
設問3.デフレ状況下において何が関係しているのですか?
それにはどのような要因が関係し合っているのですか
1.物価下落と急速な円高による景気後退のダブルパンチで経済が萎縮するデフレスパイラル(1998〜2013年)。
2.少子高齢化の人口構造の変化と政治不信による先行き不安による個人消費の低迷。
3.顧客満足・顧客第一主義等謳い文句ばっかりで、顧客の利用実績を公平に評価が無。
4.特売品セールの恒常化と買い溜めによる生活防衛により、生活者の普段の購買意欲が低下。
5.過当競争による商品のライフサイクルの短命化と大量需給による流通形態の異常化。
6.競合店との頻繁な値下げ合戦や商品の売れ残こるポーズで、メーカーは真の需要動向の把握不可。
7.個人消費の活性化を促進するよう、まず給料のアップによる消費気分の高揚。
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の企業不信を払拭し、ホンモノの顧客満足を叶えたい。
設問4.デフレ状況下においてその関わりの構造はどうなっているのですか?
どのような要因による仕組みなのですか?
1.需要の減少
1.大型消費家電等の普及に伴い新規需要より買換え需要がメイン。
2.購買力のある団塊の世代は社会保障の先行き不安による個人消費の控え。
3.ブランド品を除き、若者の購買意欲層は携帯電話・スマホの通信費等で商品購入に余裕無。
4.購買意欲を刺激する魅力ある新規企画の商品・サービスが殆ど無。
5.顧客の学習効果により、低価格時の買溜めと次回セール迄買控えの悪循環。
6.需要の減少による安売り競争の激化で店舗の売上を確保するも徐々に利益は減少。
2.過当競争
1.大量仕入でバックリベート分を見越し、仕入価格より安く販売。
2.過剰仕入分を他県業者に廉く横流し、市場より安く販売で値崩れ誘発。
3.市場に低価格が浸透し実績となると、それを上回る低価格競争。
4.商品のライフサイクルの短命化による顧客の購買タイミングの見送り。
5.商品のマイナーチェンジによる短命化で旧型品の在庫一掃の値引セール。
6.メーカーの収益性悪化で、人件費削減⇒賃金カット・非正規化、人員削減⇒リストラ。
3.浮動客化
1.特売品セールにより超低価格の目玉商品を日替わりで販売。
2.普段の利用よりもセール時の方がポイント割増や値引でお得。
3.NB品ではどの店舗で購買しても品質が同一の為、低価格を求め浮動客化。
4.会費無しのポイントカードの普及と、浮動客が複数店舗のカード所有。
5.商品毎に店舗を決め、目玉商品のみを購買する浮動客化。
6.廉さではなく、普段の利用実績が重視される仕組みが必要。
4.大量仕入
1.近隣店舗間で価格競争により廉く販売する為に商品の大量仕入。
2.大量仕入による金利負担の為、資金繰りの悪化による割引決済。
3.余剰商品の横流しによる市場への供給量過多により値崩れが発生。
4.現需要状況は単品大量消費から顧客志向商品(多品種少量?)へと状況変化。
5.需給不均衡で物余り現象が発生し、需要と供給の大波化現象。
5.お得意客の不満
1.お得意客といえども一見客と同じ価格な為、購買意欲が萎える。
2.顧客のライフスタイルの多様化・個性化に対応した受け皿が無。
3.普段の利用実績を公平に評価し、格付けすれば利用意欲が向上。
4.商品別マージンが公開されてない為、値引商法は損得の実体不明。
5.希望販売価格と実売価格の乖離による消費者の価格不信感の増大。
6.馴染み客は平生時バーゲンハンターの値引分を含んだ高い価格の商品を購入。
6.商取引慣行の形骸化
1.リベート制、系列店制、建値制、返品制が当初通り機能し無く硬直化。
2.販売努力無く、売れ残りを返品扱いとする安易な大量仕入。
3.過当競争による頻繁な値下げ合戦や商品の売れ残こるポーズで真の需要動向の把握不可。
4.得意先が何もしなくても、結果として売上に対して半自動的にリベートの支払。
5.リベートが常態化し、小売業者の利益計画に組み込み化。
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上記の6項目がデフレ状況下において、それぞれ相互に絡み合って悪循環を形成しています。
設問5.デフレ状況下において何が問題なのですか?
ことの問題の本質は何ですか?
1.商品毎マージンによる業者本位の壁と顧客志向把握の難しさ。
2.固定客を優遇せず、浮動客相手の廉さ一番の価格競争商法。
3.平生の商売を軽視し、日替わりセールによる需要の大波化。
4.商品の供給量の調整や商品価値拡大の為のマイナーチェンジによるライフサイクルの短命化
5.情報の開示は時代の趨勢だが、過当競争を回避しつつ可視化とは。
6.一昔前の硬直化した商取引慣行の見直し及び改善。
7.メーカーの収益性悪化で設備投資が慎重となり、失業者の増加・個人消費の減少。
8.円高による景気後退と購買力低下による消費の冷え込みで物価下落のデフレスパイラル。
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ここで一度うわべの顧客本位ではなく、「ホンモノの顧客本位」について考えて見れば如何でしょうか!
設問6.デフレ状況下において何ができるのですか?
小売業/卸売業・サービス業で直ぐに出来ることは
1.小売業/卸売業・サービス業について、「昔の商売とはどうだったか」を再考。
2.うわべではなく「ホンモノの顧客満足の意味しているものは何か」を再考。
3.毎週の「特売セールが売上向上に本当に寄与しているか」を再考。
4.安売りの「大量仕入が需要の平滑化を乱す根源ではないか」を再考。
5.情報開示をすれば「どの状況での何が改善されるのか」を検討。
6.メーカーは「業者へのリベート簡素化」の見直しの着手。
7.業者本位及び顧客本位の夫々のメリット・デメリットの検証並びに考察。
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デフレ状況下において、現状では過当競争となっていても、価格競争とはならない方法は無いか検討する。
2.デフレ状況下における小売業/卸売業・サービス業界の現状把握
1.デフレ状況下における結果の把握
上記6つの設問と違った局面からアプローチしてみますと
設問1.デフレ状況下において今どうなっているのですか?
1.勝ち組と負け組の二極化が顕著に現れているが、為替等の要因により紙一重。
2.IT活用で、商品価格の変化に対する反応が大変敏感な状況。
3.メーカーは収益性の悪化で、人件費削減のため、正規社員を非正規社員化。
4.普段は閑散だが、特売日は開店・精算時お客の待ち行列が発生し、利用に不便。
5.人件費の高騰により、修理より新製品の買い替え需要が常識化。
6.普段の商売に力点を置かず、特売セールの販促策での集客に重点化。
7.店舗価値が複数ある中、商品価格がまず一番と云う風潮が一般的傾向。
8.失業者・非正規社員の増加により消費が益々冷え込み、売上が減少。
設問2.昔はどうだったのですか?
1.どの店舗も対面販売で普段から固定客が利用していたし、待ち行列も皆無。
2.スーパーもなく、小売店で商品を買っていたし、故障時は商品の修理・再利用が普通。
3.流通業の需給形態は大量仕入では無く当用仕入で、需要分のみ商品を補充。
4.カテゴリーキラーもなく、秩序ある適度な競争の業種業態。
5.顧客の要望する量り売りの対面販売で普段の馴染み客との繋がりが重要。
6.ITの活用・サービスが無く、競合店の今現在の価格を把握不可。
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現在とは環境条件が違うとはいえ、すべて昔が良かったとは言いませんが!
2.デフレ状況下における原因の把握
上記により本当の原因を追究してみますと
設問1.デフレ状況下において何が本当に影響を及ぼしているのですか?
1.少子化高齢化による人口逓減及び不景気による消費の冷え込み。
2.マスメディア/ITの発達による情報収集能力の飛躍とマスコミの情報過多。
3.価格破壊による需給形態の大波化現象での弊害の顕在化。
4.特別セールの恒常化で顧客の買い溜めと普段の購買意欲の低下。
5.各家庭に物がいきわたり買い替え消費による需要の落ち込み。
6.大規模量販店がメーカーの売上における価格決定権の発言力を保持。
7.メーカーの収益性悪化で失業者の増・設備投資慎重化・住宅投資手控えで消費の冷込み。
8.年金行政等でたらめな管理に信頼してきた国のシステムに対する政治不信。
設問2.デフレ状況下において何がどうなってこういう結果になったのですか?
1.政治のリーダーシップ不足で先が見えず老後の社会保障の不安に伴う個人消費の買控え。
2.過当な価格競争で大量仕入の為、余剰品の横流しによる商品価格の乱れ。
3.普段の顧客の利用実績を公平に評価しなかった事による店舗への忠誠離れ。
4.販売促進策の集客できる点に力点を置き、商品価格の廉さに焦点を強調。
5.個人の購買意欲向上の為、商品のマイナーチェンジによるライフサイクルの短命化。
6.小売店の安易な販売とメーカーへの売れ残りのポーズによる不明確な需要の把握。
7.企業の内部留保の増大で従業員の給料に反映しない事が回りまわって、需要の落ち込み。
8.円高による景気後退と需要の減少による物価下落のデフレスパイラルで実態経済の萎縮。
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顧客本位をなおざりにし業者本位を優先させた結果です。
3.デフレ状況下における小売業/卸売業・サービス業界の対応案
1.デフレ状況下における小売業/卸売業・サービス業界の結論
デフレ状況下における現状分析の結論としては
1.顧客の利用実績に対し公平に評価を考慮せず。
2.普段の売上向上に工夫せず、商品のライフサイクル短命化や特売品セールの販促策に終始。
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これでは生活者にそっぽを向かれてもいたし方がありません。業者側の自業自得です。
この状況を打破するには
2.デフレ状況下における生活者の消費促進策
マクロ的な視点から
1.EU金融不安によるヨーロッパの減速・連鎖による中国の成長率の鈍化及び米国経済の堅調な回復。
2.円高による景気後退と安売り競争による物価下落のデフレスパイラルからの脱却。(アベノミクスの推進)
3.東日本大震災の復旧・復興及び今後の日本のエネルギーにおける原子力発電の方向性の見極め。
を前提として、前記分析を踏まえ企業側対応策を考察してみますと
★デフレ状況下における小売業/卸売業・サービス業界の対応策
1.公平性の対応策
・年数回の顧客と数十回の顧客間で販売価格に格差がない。
→顧客の利用実績を公平に評価し、格付する仕組みを導入。
2.購買意欲向上の対応策
・普段から特売セールばかりで通常価格で利用したいとは思わない。
→平生に利用する顧客を優遇し、次回の利用に繋がる仕組みを導入。
3.特別セールの対応策
・廉い特売品の買い溜めにより次回の特売まで普段商品が売れない。
→普段の利用実績が公平に評価されれば特売品セールは必要なし。
4.ポイントカードの対応策
・他店も導入すれば還元・加算率アップ等過当競争の繰り返しとなる。
→過当競争にならない個客別価格である新商品価格設定FCPの導入。
5.需要形態の正常化
・リベート確保の為、大量仕入により過剰分の横流しで値崩れ発生。
→本来の必要量の仕入の適正(当用)仕入により需要の平滑化を志向。
6.商取引慣行の改善
・安易な過剰仕入による返品扱いと売れ残りで真の需要動向が掴めない。
→取引実績の公平な評価・格付で業者別価格の導入によるリベートの簡素化。
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の各対応案により生活者の購買意欲が促進すると考えられます。
3.デフレ状況下における小売業/卸売業・サービス業界への提案
上記からもマクロ視点を前提とした上で、この対応策を叶えるのは
業者本位から顧客本位へ転換を志向する FCP -顧客利用格付販売方式- の導入 すれば、
小売業/卸売業・サービス業界でデフレ状況下においても生活者の消費が無理・むら・無駄とはならず、個人の格付向上に寄与するため、生活者の購買意欲が増進すると考えることができます。
以上のように、新顧客本位FCPを採用する事により、従来の販促策とは一味違った顧客自身を小売業/卸売業・サービス業界の味方にする競争優位のベーシックな仕組み 言い換えればマーケティングの常識を覆す仕組み に納得できます。勿論デフレ状況下において何の躊躇もする事無く生活者の消費を促進すると云えます。これらの現状分析・考察を参考に経営者の皆様も自分自身で掘り下げ対応すれば、更にお客様の来店意欲が増すと思います。
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